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 館長の恐竜おもちゃ発掘記(ブログ)
恐竜おもちゃの博物館
恐竜倶楽部 No.431
 "恐竜おもちゃの博物館" は館長が趣味で集めた恐竜や古生物のおもちゃを公開するバーチャル博物館として1998年に始まりました。
 最近は恐竜おもちゃよりも、恐竜文化の周辺情報に興味の中心が変わりつつありますが、恐竜が好きな皆さんと一緒にこれからも恐竜文化を楽しもうと思います!


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恐竜おもちゃの博物館の館長です(恐竜倶楽部 No.431)

Author:恐竜おもちゃの博物館の館長です(恐竜倶楽部 No.431)
"恐竜おもちゃの博物館"は館長が趣味で集めた恐竜や古生物のおもちゃを公開するバーチャル博物館として1998年に始まりました。最近は恐竜おもちゃよりも、恐竜文化の周辺情報に興味の中心が変わりつつありますが、恐竜が好きな皆さんと一緒にこれからも恐竜文化を楽しもうと思います!



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「恐竜おもちゃの博物館・本館」
地球館1階 地球史ナビゲーターの中心に展示されている小川勇吉さんのアロサウルス! 国立科学博物館(東京都台東区)
■ 国立科学博物館のアロサウルス

恐竜博2023の見学後は常設展示を見ないとですね。

私、国立科学博物館に行ったら必ず会いに行く恐竜がいるんです。

それはかつて小川勇吉さんという方が寄付してくれたアロサウルス。かつては旧・本館(現・日本館)の1階ホールに展示されていたのですが、現在は地球館の1階に常設展示されています。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

肝心の 寄贈:小川勇吉さん のところがボケちゃった・・・・

寄贈してもらったのだし、恐竜の全身骨格がなかった時代に個人の実業家がポケットマネーで寄贈してくれたのに、呼び捨てって・・・・。科学者ではないけど日本の恐竜文化に多大な貢献をした人なので、レリーフの肖像画を飾ってあげても良いレベル。もうすこし配慮できないんですかね?


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

地球館1階の入ってすぐの円筒形の部屋「地球史ナビゲーター」の中央にアロサウルスは常設展示されていますが、どちらかと言うと部屋の周囲に地球が誕生してから現在・未来までの生命の進化がシンボリックに展示されているので、見学者はアロサウルスに背を向け、周囲の壁を見て回っているので、アロサウルスはあまり注目されていない・・・・。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

人工衛星とコラボしているんですが、アロサウルスのこともモニュメントのように感じるみたいで、ほぼ実物化石の貴重品に気づく人は少ない・・・・・


■ 科博のアロサウルス、かつては科博の大スターだった!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

以下マドセン氏までの写真の出典は冊子「恐竜アロザウルス 国立科学博物館 発行:昭和45年3月31日」

科博のアロサウルスは先にも登場した小川勇吉さんが私財を投じて(一説にはアメリカでの事業で手に入れたホテルを売却して購入や輸送資金に充てたとか)、科博に1体、鹿児島県に2体の恐竜全身骨格をプレゼントしてくれたもの。

1962年に寄贈が実現し、恐竜化石は徐々に日本に到着、組立完成した1964年から科博の旧・本館(現・日本館)のホールに展示されていました。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

展示開始直後のアロサウルス。現在の展示とは違い、状態を起こしてしっぽを地面につけたスタイルですね。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

組立作業をする古生物学者ジェームズ・マドセン(James Madsen)氏。

マドセンさんは科博に届いたアロサウルス全身骨格の発掘者でもあり、化石が日本に贈られた際、日本には専門家がいなかったので、来日滞在し、自らも組み立てスタッフの一員として科博のアロサウルスを完成させてくれたんです。

・ ・ ・ ・ ・

かつて科博の大スターだったアロサウルスですが、1974年頃、より大きなタルボサウルス全身骨格にトップの座を奪われ、アロサウルスは旧・本館の南翼 適応と進化コーナー に移動し、カンプトサウルスと並んで常設展示されていました。

その後2004年に新館(現・地球館)がグランドオープンし、地下にティラノやトリケラその他の大型恐竜全身骨格が並ぶ、「-恐竜の謎を探る-」コーナーが登場、旧・本館は改装されるためアロサウルスは収蔵品扱いとなり、しばらく皆さんの前から姿を消していました。


■ 2015年7月14日から地球館の1階でふたたび常設展示!!!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

しばらく収蔵庫で休憩していたアロサウルスですが、2015年に地球館の大規模なリニュアルがあり、その際に登場した1階の「地球史ナビゲーター」の中心に常設展示されることになりました。

再び組み立てられた全身骨格はその後の研究成果を取り入れ、背骨が水平に近く、しっぽはピンと伸びている現在の姿になりました。

地球史ナビゲーターなんですが、周囲の液晶パネルを見えやすくするためなのか室内がすごく暗くて、アロサウルスには薄暗がりのなかに立っている・・・・いつ行ってもきれいに写真が撮れないんですよね・・・・。


■ 小川勇吉さんについて

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!
「鹿児島県立博物館の説明パネル」より

こんな歴史をたたどったアロサウルスですが、このアロサウルスを日本に連れてきてくれたのが、アメリカに渡り成功した実業家の小川勇吉さん。皆さん、小川さんのことは鹿児島県立博物館で写真も含めて大きなパネルで紹介されているので、そのままご紹介します。

小川勇吉氏とはどんな人か

1888年(明治21年)三重県志摩郡志摩町越賀に生まれる。長じて、郷里の水産学校を終えたのち、日本大学および中央大学の夜間部で法律を修めた。

1910年(明治43年)22才で単身渡米する。グランド・キャニオンの原始的な大陸の風光と、大英博物館およびグラスゴー博物館の古生物化石展示に接して異常な感動と啓示をうけ、地質学や古生物への興味をもつにいたった。

1919年(大正8年)サンフランシスコ金門学園をふりだしに、日本語教師の生活にはいる。バリア学園・ベーカース・フィールド学園、ガーデン・グローブ学園を歴任、カムプトン学園を最後に20年間におよんだ。その間、東京大学地質学協会会員となり、古生物化石収集の志は次第に醸成された。

1941年(昭和16年)大東亜戦争ぼっ発のため、ワイオミング州ハート・マウンテンへの立退きを余儀なくされる。しかし、この辺境の隔離生活が、宿願の化石発掘に没頭できる絶好の転機となった。同地を去るにおよんで、発送した収集化石の三分の一が紛失するという悲痛なできごともあったが、それにもくじけず歩き回ったところは、アリゾナ、オレゴン、コロラド、ニューメキシコ、ワイオミング、アイダホ、ユタ、南ダコタ、ワシントン、モンタナの諸州にわたった。

その間、ユタ州ソート・レーキ市のユタ大学総長コーレイ・オルビン博士、同大学地球科学館長ジエームス・マドソン氏、同市居住の技師ビル・ブロンソン氏等の知遇をえた。

1953年(昭和28年)ロスアンジエルス市に定住し、ホテル業経営をはじめる。鹿児島県出身画家八島太郎氏の美術研究所員となって絵画修業に志すとともに、化石収集を故国子弟の教育に資せんと発意するにいたった。

1962年(昭和37年)恐竜化石1体を東京の国立科学博物館に寄贈し、故国子弟教育に資する第一歩を踏み出す。

1964年(昭和39年)八島太郎氏の仲介により、当時建設中の鹿児島県文化センターに恐竜化石2体と古生物化石収集の精選全部を寄贈することに決する。

1965年(昭和40年)脳溢血に倒れたが再起できた。

1966年(昭和41年)半年を捧げて集められた小川勇吉氏化石収集記念室が、県文化センター科学館内に完成する。

県は、同氏の業績に対し特別県民表彰、県への招待、県文化センター科学館名誉顧問委嘱等をもって、全県民の感謝のしるしとした。

1972年(昭和47年11月)ロスアンジェルス市にて死去さる。


小川勇吉さんが私財を投じて本物の恐竜化石を日本の子ども達にプレゼントしてくれたなんて素敵な話でした。

恐竜ファンとして感謝感謝ですね。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんはご自身も地層や古生物化石に興味があり、見学や化石探しを楽しんでいた恐竜ファンのひとりだったんですね!


■ 小川勇吉さんが寄贈してくれた、あとの2体

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんは科博にアロサウルス1体を寄贈してくれただけでなく、鹿児島県にもアロサウルスとカンプトサウルスの各々全身骨格と、小川さんが集めた古生物化石収集の選りすぐりの品々を寄贈してくれていて、それらは今でも鹿児島県立博物館の別館に常設展示されています。

2007 (平成19)年に紹介された新聞記事には鹿児島でのかつての展示の様子の写真が載っています。鹿児島でもかつてはしっぽを地面につけた旧スタイルで復元されていたんですね。


小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

小川勇吉さんが寄贈してくれたアロサウルス。国立科学博物館で会えます!

この2点は姿勢変更後の鹿児島県立博物館での常設展示の姿。

科博に続いて鹿児島でも60年余り、人々を感動させている全身骨格、小川勇吉さんのおかげですね。

・ ・ ・ ・ ・

「自分が稼いだお金を次世代の人へ投資する。」 本当のお金持ちってこういうことなんでしょうね。小川勇吉さん、ありがとうございます。

科博に行くたびに、アロサウルスに会い、小川勇吉さんを思い出しますね。


館長
国立科学博物館(東京都台東区)【恐竜公園・博物館・恐竜展の訪問記】 地球館1階 地球史ナビゲーターの中心に展示されている小川勇吉さんのアロサウルス!

■ HP等:国立科学博物館
■ 所在地:東京都台東区上野公園 7-20
■ 緯度経度:35.716438548677004, 139.77633016605054
■ 交通:JR上野駅・公園口から400m
■ 電話:03-5777-8600
■ Googleマップ:開く
■ ストリートビュー:開く


■恐竜おもちゃの博物館 TOP
■日本全国恐竜公園ガイド(全国版)
■日本全国恐竜公園ガイド(東京都)国立科学博物館


次はどの恐竜公園を偵察に行くのか? 皆さんのお近くにも恐竜公園や恐竜オブジェがあったら、館長のメールまでデジカメ写真と情報をください! 皆さんからの恐竜公園情報も待ってます! 公園の場所や名前も教えてくださいね。情報はこちらへ



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テーマ:恐竜おもちゃの発掘記 - ジャンル:趣味・実用


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